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販売の難所を突破する映像の力

 12月8日に、本年最後のさいたま総研の全体会議と成功塾が開催された。
 今回の成功塾講師は、40年間の会社への貢献で、すでに十分に社会的に評価を受け、ほとんどの人が国家表彰、その他の大きな公的な表彰、学会賞等を受賞する日立製作所等、世界をリードしてきた技術者達の「技術特許流通」を推進するプロテック代表・古賀康史氏。
 古賀氏は、技術者の長い経歴の中で、痛切に感じた事は、周囲から助けてもらうことが多いという事。技術開発が難所に差し掛かった時に、自分以外の人からの助言があるかどうかで成否が分かれる、故に常にアンテナを高くして行動する姿勢が成功の要件だと語った。
 また技術畑のルールとして「1対10対100のルール」ということを語った。技術の発見発明の労力が1とすると、用途開発は10、実際の商品の生産は100の労力が必要であると言い切られらた。
 確かに、生産現場での提言に定評のある唐津一氏も「いくら新規性と先見性のある発明ソフトがあっても、大衆がよろこぶ新しい機能を実現する物、ハードが出来なければ存在してないのと同じ、何に使うのか、何をつくるのかという用途開発が収益を生み出すもとだ」と語っている。

 しかし、私は「1対10対100のルール」にさらに販売のプラスαをあげたい。

 いくら優れた商品があっても、売れなければ、キャッシュフローに貢献せず、市場から消えるしかない、優れた商品は、勝れた伝達スキルと出合ったときに、本当の商品となる。
 1998年、雑誌タイムスで20世紀もっと影響力のあった経済人20人を特集した。日本人からはただ一人、ソニーの盛田昭夫氏が「日本製品の名声を築いた人物」として世界に名を馳せた。
 盛田昭夫氏曰く「よくアメリカ、ヨーロッパの社長が我々の発明使って攻めてくるけしからんと言われるが、学問なら発明は大事だが、我々はビジネスマンだ。
 発明技術だけではビジネス成り立たない。やはりその技術を使って、どういうものをつくるか、いいもの安く使えるようにつくるかという、プロダクトプランニングとプロダクションにも発明がいるのだ。
 さらに製品ができても、こんどは売りに行く、新しいものは世の中の人がわからないから買ってくれない、そこでマーケティングが必要になる。売り広める為の非常に新しい発明、創造的マーケティングがいるんですね」と語った。

 つまり、売っていくための技術には新たな発明が必要だということである。

 このことで最近、一番顕著な事例がある。

 ノーベル平和賞受賞したクリントン政権副大統領のゴア氏は30年間環境問題取り扱ってきた。1990年代初めに環境問題を扱った『地球の掟』という文字だけの本を出版したが国民レベルまでは浸透しなかった。
 今回『地球の掟』と同じメッセージを『不都合な真実』http://www.futsugou.jp/という映画を始めとした「伝え方」を工夫したところ環境にいい行動とトレンドを世界レベルで起こすまでになったと、ゴア氏が来日された折、「『地球の掟』とメッセージは同じですが、伝え方をずいぶん変えられたのですね」と言う質問に「そう。そうなんだよ」と【伝え方次第でインパクトに大きな差】がでるんだと語っていた。

 この映画を見た方が「ゴアさんの映画を見た帰り、車に乗らず、歩いて帰りました」という人がいたそうで、これほどの行動を呼び起こす力はこれまでの環境のメッセージにはなかったとの評価がでている。
 私は、技術発明、用途開発、生産、販売というビジネスフローの中で、最後の難所、販売において映像のもつ力を追求することは大きな結果をもたらすことになると確信する。
2008年は販売における映像の力を発揮する年にしたい。

■■本年締めくくり:2007年映像HP「成功事例」
http://www.sketto.com/2007/12/post_1.htm

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2007年12月27日 07:43に投稿されたエントリーのページです。

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